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動画広告市場の現在の動向について
2018年12月に実施した調査で、サイバーエージェントがデジタルインファクトとの共同のデータによると、2018年の国内での動画広告の市場規模が、前年比に比べて34%の大幅増で推定1,843億円となったことがわかりました。
特に10代〜20代の若年層を中心に、スマートフォンの使用での動画視聴が大きく広まりを見せており、スマートフォン向けの動画広告が前年比43%増しの1,563億円で、2018年の動画広告全体のうちの85%もの率を占めると言われていると同調査でわかっています。
また、今後もさらなるスマホでの動画広告視聴が動画広告の成長を引っ張っていくと見られていて、2024年には全体で推定4,957億円に達すると予想されているほど、動画市場の期待は高まっています。このように、TV離れを背景とした若年層の動画広告市場は、今後「広告」という大きな括りの中でも益々効果を出すことが見込まれているのです。
【ポイントでわかりやすくご紹介】動画広告の効果を上げるための3つのポイントとは
ターゲット層から求められている動画広告のコンテンツをつくっていく
「視聴者にはどのようなコンテンツが見てもらえるコンテンツなのか」という疑問を、Googleは、視聴者の意図を把握した上で想定し、
「Hero」「Hub」「Help」
の3種類に分けてコンテンツを作成していくことが重要だと説明しています。
また、これら3種類の位置付けやコンテンツの使い方を整理しまとめたものを「HHH戦略」と呼んでいます。HHH戦略において、重要になってくる点は「的確にターゲットのニーズをつかむこと」です。
そこでまずは、自社が提供する・したいと思っている動画は誰(Who)をターゲットにしているのかを明確にしていき、どんなコンテンツが(What)そのターゲットが興味を持って見てくれるのかを考えることからスタートしましょう。
尺は2分以内に収めるのがベスト
動画の尺はなるべく2分以内におさめましょう。動画マーケティングの調査でアメリカで行われた調査では、およそ95%のユーザーが動画の長さは「2分未満でが望ましい」と回答しています。「2分以内」という数字は、動画をスキップされずに最後まで見てもらえる工夫になるのです。
基本的に動画広告というのは、「広告を見よう!」と思ってユーザー側から見にいくのではなく、他のサイトや動画を見るなどの目的があった上で、その合間に流れてきて目にすることが多いので、あまり長い動画になりすぎるとすぐにスキップされてしまい、あまり効果は期待できません。
効果を測定し、何度もPDCAを回し統計をとっていく
動画を作成した後は、自社の目的に合わせて定期的にPDCAを回していきましょう。一度でいきなり効果の高い動画広告を提供することは容易ではありませんが、計画(P)・実施(D)・分析(C)・改善(A)を繰り返し行っていくことで、より自社の目的やターゲットに合った結果に近づいていくことができます。
広告の効果を測定するにあたって
広告の効果を測定するために、KPI(Key Performance Indicator)と呼ばれる値を設定しましょう。KPIとは、「重要業績評価指標」という意味で、最終的に達成したい目標を達成するために使う中間数値目標のことを指しています。先述したHHH戦略のターゲットをどこにしていくかによってKPIは変わっていきますので、具体的にそれぞれのターゲットごとにご説明します。
KPI:Hero(ヒーロー)
Hero(ヒーロー)をターゲットとしたコンテンツは、潜在顧客に対して自社の商品や自社そのものに興味を持ってもらって、認知度を上げていくことが主な目的です。そのため、HeroのKPIとして下記の指標が考えられてきます。
- 再生回数:動画広告が再生された総回数
- ユニーク再生数:実際に動画広告を再生した人数
- インプレッション数:動画広告が広告として表示された回数
- ブランドリフト効果:認知度が上がったかどうかを、非ユーザーである人達の認知度のアンケートから比較
再生回数とユニーク再生数が少し内容が似ていると感じると思いますが、再生回数は「延べ再生回数」、ユニーク再生数は「延べ再生回数ではない実際に閲覧した実人数」という考え方がわかりやすいかと思います。
KPI:Hub(ハブ)
Hub(ハブ)をターゲットとしたコンテンツは、見込顧客の層から商品購入につなげるために、より商品を購入しやすくするために商品への理解を深めてもらうことが主な目的となっています。そのため、HubのKPIとして下記の指標が考えられます。
- 視聴率:再生数をPV数で割った数値
- 再生率:総ユーザーによる総再生(視聴)時間を、動画の総時間(尺)で割った数値
- 再生完了率:最後まで動画を視聴した人数を、アクセス数で割った数値
Hubを用いた場合、基本的には「○÷△」というように、総○○を何かで割った数値を求めるときに用いるのが基本になります。
KPI:Help(ヘルプ)
Help(ヘルプ)をターゲットとしたコンテンツは、商品を購入して頂いた顧客の疑問を解決サポートする、アフターフォローが目的のコンテンツになります。また、Help(ヘルプ)コンテンツは、見込み顧客が商品を購入しやすくなるようにトンっと背中を押す効果も備えています。Helpは達成値の設定によってはHub(ハブ)コンテンツのKPIにもなりえます。
- クリック数:動画広告を実際にクリックした回数
- 問い合わせ件数:動画広告配信してから発生した問い合わせ件数(案件獲得は問わない)
- 売上:動画広告配信後発生した売上、売上アップ率
ただ見込み客を正顧客として案件を獲得するだけではなく、獲得後のアフターフォローによってリピート率や顧客からの評価、信頼性までの獲得を目指すことで、それ以降の新規顧客の増加も見込めるので、そう言った点でこのHelpは「正顧客を獲得した後に獲得する顧客」にも効果が見込めるようになっています。
より効果が上がる動画広告を制作していこう!
動画広告は今後もさらなる市場規模の拡大が期待される広告のひとつです。獲得したいターゲット層に求められる動画を制作することで、一定の効果が期待されてきます。また効果の測定方法をきちんと定め、それに準じて行っていくことで、PDCAサイクルを回しながらより良く効果的な動画広告へとステップを踏んでいくことも重要となっていきます。
一方で、できれば自社で全て賄えたりできれば良いですが、なかなか自力で効果的な動画を作成していくのは難しいと思います。そこに人件コストや労力を咲いていくのも理想的な状態とは言えないですよね。当サイトを運営・管理している「北映 Northern Films」では、企業PVだけでなく広告用の動画作成も受け付けておりますので、ぜひご検討くださいませ。お気軽にご相談ください!